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2018年4月17日 (火)

真・MFC千夜一夜物語 第249話 マスフローメータ(MFM)の運用に関して その1

もう一つのMFC千夜一夜物語である日本工業出版さんの「計測技術」誌 2018年4月号(3/25発売)掲載「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」連載第44回は、この連載でも以前にやりました“MFCテスト”です。実際はテストという名目で取り上げた誤解しやすい項目を解説する記事なのです。

 


さて、今回からは、マスフローメータ(MFM)の使用上の注意に関する解説です。
マスフローコントローラ(MFC)の方が、マスフロー(MFMとMFCの総称)としてはメジャーな存在です。


しかしながら “質量流量計”という言葉が用いられるのはMFMに対してであり、MFCは“質量流量制御器“なのです。

MFMは純粋な流量計であるから、本体内にMFCのような流量制御バルブを持ちません。

流量制御を主目的としたMFCは遠隔操作が可能で、フットプリントが小さく、流路のボリュームも少ない流体制御機器を好む半導製造装置に相性が良かっただけで、本来なら熱式流量計としてはMFMが本流なのです。


市場に出回っている形態としては圧倒的にMFCが多い為、熱式流量計としてのMFMを運用する上で気を付けなくてはいけないポイントがあまり理解されていないのではないかな?とDecoは思っています。

今回からの連載で、MFCとは少し異なるMFMの運用上の癖を理解してもらえればと思います。

既に連載では何度か解説していますが、簡単に質量流量計であるMFMと質量流量制御器であるMFCの違いを見ておきましょう。

下図でおなじみの熱式流量計の原理が出てきます。

流量センサーは流体によって生じる熱分布の移動を流量へと変換する方式です。

180417_02

MFMの構造を下図で見てください。

例として熱式流量計の中でも一般的な巻線式のものを選びましたが、インサーション方式やMEMS方式でも個々の呼称や層流素子の有無はあっても同じような構成です。

180417_01

センサーからの生信号は微弱なアナログ信号ですが、最近のマスフローはその後の処理をデジタル回路で行うものがほとんどで、AD変換を一度行い、増幅や温度補正、直線性補正といった処理をされた上で流量出力信号として出力されます。

流量信号は、再度DA変換を行って0-5VDCのような電圧信号、もしくは4-20mAのような電流信号で出力されるアナログ信号によるものと、RS232C、RS485もしくは各種フィールドバス、Ether系等で出力するデジタル信号によるものとがあります。

中にはアナログ&デジタル双方のIOを持つものもあります。



正直な話、この部分は質量流量計としての流量を測る本質的な性能部分とは関係がないところなのですが、例えば電圧信号10mを超える長距離伝送に使うのは電圧降下とノイズ耐性の面からお勧めしません。

電圧信号より電流信号がノイズに強い理由は、エム・システム技研の計装情報Webマガジン“MST エムエスツデー”1993年10月号の記事をお読み頂くと良いかもしれません。



MFMでは正確に測定されていても、信号を送る過程での劣化によりそれが妨げられるのは困りものですから、電流出力等の適切な信号形態を選ぶべきです。

いつでも「マスフローは0-5VDC」という考えは、流量信号を内部で処理して流量制御をしてしまうMFCと違って、必ず流量を外部へ発信する役割を担うMFMにとっては、その役割を台無しにしてしまう可能性がある問題なのですから・・・

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

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