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2017年2月14日 (火)

真・MFC千夜一夜物語 第228話 MFCの制御不良とは? その10

もう一つのMFC千夜一夜物語である日本工業出版さんの「計測技術」誌 「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」という連載も2017年2月号(1/25発売)で連載31回を迎えさせて頂きました。

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2月号では、コンバージョンファクター(CF)に関する少し掘り込んだ解説から始まり、マスフローコントローラー(MFC)やマスフローメーター(MFM)で使用する流体(ガス)種による注意事項を解説しています。
本ブログと併せて、宜しくお願い致します。

さて、「ガス導入時のオーバーシュートが過大」というMFCの制御不良の解説の続きです

今回解説しますのは、MFC側の応答調整、PIDの微調整では解決できない=MFCの制御の問題ではなくて生じるオーバーシュートに解説です。
実はこの解説はすでに何度かこのブログでお話ししています。
MFCが流量設定入力値(SV値)と流量出力値(PV値)を常にイコールにしようと制御しようとするシステムであるが故に発生するトラブルです。

① ガス導入時にMFCの流量制御バルブが全開になってしまっているパターン

170214_01

170214_02

上図を見ていただければ思い出していただけたかと思います。
MFCの設定信号を入れた状態で前後の閉止バルブを閉めた状態にすると、MFCにはSV>PVの状態が発生します。
その為、MFCはSV=PVとなるようバルブ制御信号(MV値)をバルブがより開く方向へ出力してしまいます。
しかし、ガスは止まっていますから、PV

そこに閉止バルブが開いてガスが流入してくると、当然MFCの制御は最大流量から始まってしまいます。
しかも、熱式流量センサー、特に直接流体に接触しない構造の巻線式は応答性が決して良くないので、多量のガスが流れてしまったことを検知するのにラグが生じるので、バルブがPV=SVになるようクローズ方向へ制御に入るのは大量のガスが流れた後になったしまうことが多いです。

最悪のパターンは、古い設計の巻線式センサーを積んでいるMFCで熱を奪う能力が高いガス(二酸化炭素等)を使用していた場合、センサー部で与えている熱を流体が奪いきってしまい過冷却状態となり、しばらくセンサー出力がダウンしてしまい、実流量よりはるかに少ないPVしか出力しなくなった為に、やはりPV

この問題はMFCへ流量設定信号を送る制御側に主たる責任があります。
バルブの開閉タイミングに合わせてMFCへの流量設定信号も可変させる事で解消ができます。
つまり流体が流れないときは、設定信号もゼロにするかバルブを強制的に閉モードにするように工夫しておけば、避けられるトラブルなのですね。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

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真・MFC千夜一夜物語(第2期)」カテゴリの記事

コメント

突然、失礼致します。記事、拝見させて頂きました。全く同じではありませんが、マスフロを使って、設備を構築するメーカー営業をしていた物です。燃料電池かいはつやら、半導体設備やら。。かなり、マスフローについてお詳しいようですので、一点、差し出がましい、ご相談が御座います。コンバージョンファクターの活用と言うか、逆算で、既に特定されたガス種であるならば、変化量を理論解明出来るでしょうか?例えば、ある供試体は、特定のガスと反応する。その反応具合を知る為に、入り口ガスと、出口ガスをマスフロメーターで計測する。その特定されたガスによって、流量値は、こう変化するはずだ。と言う、理論です。調べたところ、既に特許申請されているようですが。。。これが、もっと細分化されれば、連続分析計の弱点を超越できないでしょうか?

コメントありがとうございます。
ガス種、温度、圧力を押さえられたら、おっしゃるようにCFから逆算しての変化量を算出できると思います。
熱式センサーは、センサー管内の流れと層流素子との分流比の問題から、1ガスにつき必ず1つのCFとはならないマルチCFによる管理が必要ですので、上記要素に加えてマスフローのモデル毎のセンサーを含む分流構造を考慮する必要があります。現時点でそこまで踏み込んだCFデータベースを公開しているのは、小生が確認した限りではオランダのブロンコスト・ハイテック社のみですが、こういった会社の製品をベースにしていただければ早道かと思います。
余談ですが、ラミナーフロー式流量センサーもハーゲン・ポワズイユの定理に基づきますので、流体の粘性データを把握できれば、同様の事が可能です。複数のガス種を混合したガスの、混合比率のズレを検出する方法として、ご提案した事があります。
今後とも当ブログをよろしくお願い致します。

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