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2016年8月31日 (水)

真・MFC千夜一夜物語 第222話 MFCの制御不良とは? その4

もう一つのMFC千夜一夜物語である日本工業出版さんの「計測技術」誌「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」という連載も2016年9月号(8/25発売)で連載27回を迎えさせて頂きました。
今回はMFC(マスフローコントローラー)で水素を使用する際の解説記事となっております。
本ブログと併せて、宜しくお願い致します。

さて、MFCの制御不良のパターンの解説です。
MFCが流量制御できていない場合、その制御異常の内容は何でしょうか?

前回は設定信号(SV値)と流量信号(PV値)が一致しているのに、実流量がずれている場合を取り上げ、ゼロ点のずれが及ぼす実流量への影響に関して解説しました。
実はゼロ点のようにガスをシャットすれば見える異常はまだよいのです。
実際にMFCが制御している流量を検証しないとわからない制御流量と実流量のズレという問題はもっと厄介です。

分流構造をとる巻線式MFCに多いのが、経年変化で配管にたまった生成物などがMFCの内部に堆積し、MFCセンサーと層流素子との分流比を変えてしまった場合です。

160831_01


巻線式センサーを搭載するMFCは5~10SCCM程度の流量しか流れない細管を流量センサーとして使用しています。
これはセンサー管内の流れを層流にしなくては、流量式が成り立たないからでしたね?
それ以上の流量を流す場合は、層流素子(メーカーによってバイパス、リストリクターとも呼称)というセンサー管と常に一定の分流比率になる流路を設けて、そこへ流しています。
例えば1000SCCMのMFCでセンサーに10SCCM流れるタイプは、残り990SCCMを層流素子で受け持っているわけです。

この分流比が崩れてしまったどうなるでしょう?
簡 単に言えば、センサーの出力10SCCMの時、流量出力は1000SCCMになるように調整されているのに、実際センサーでは10SCCM流れているの に、層流素子は980SCCMしか流れていなければ、990SCCMの実流量をMFCのセンサーは1000SCCMとして流量出力してしまうことになりま す。
実際はMFCに侵入してくるのは粒径の細かな異物ですから、都合よく層流素子に詰まるだけではなく、流量センサーにも堆積しているかもしれません。
こうなると1:99だった先ほどの分流比は?:?です。
逆に反応性の高いガスを流すラインでは、パージが不十分で残留したガスと配管内の水分が流量センサー部の80~100℃という高温部ですくすくと反応しているかもしれませんね。

このようなMFCの実流量異常は、MFCのからの流量信号を見ていても判断できません。
ある日、プロセスでエラーが出て、初めて気が付くパターンが圧倒的です。
こういった場合はMFCメーカーに戻していただいて、流量基準器とトレサビティの取れている流量計で測ってもらい、更に分解して内部を調べてもらうのが王道と言えます。
ただ、MFCメーカーさんも多忙で、すぐには対応してくれないかもしれません。
そういった場合に、ユーザーサイドで実流量を検証する普段がないのか?に関しては、次回、ご説明しましょう。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

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