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2016年6月16日 (木)

真・MFC千夜一夜物語 第218話 ソレノイドアクチュエーターの発熱影響に関して その3

もう一つのMFC千夜一夜物語である日本工業出版さんの「計測技術」誌の「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」という連載も2016年6月号(5/25発売)で連載24回を迎えさせて頂きました。
今回はデジタルMFC(マスフローコントローラー)のPCでの制御に関する解説記事となっております。
本ブログと併せて、宜しくお願い致します。

さて、今回はソレノイドアクチュエーターの発する熱の意外なMFCへの影響です。
ソレノイドアクチュエーターを使用したMFCを使用する場合、その発熱影響に注意しなくてはなりませんとお話ししました。
ソレノイド&ノーマリクローズ方式のバルブ構造の場合、バルブを強制的に全開にしている間は、常にソレノイドアクチュエーターで最大の磁束を発生させるので、その際にコイルを流れる電流が、大きな発熱を起こしてします。

 

この熱の影響は、種々あるのですが、例えば不用意に露出しているアクチュエーターに触れてしまって火傷をするような場合、これはアクチュエーターがカバリングされていないタイプのMFCに限られますね。

160615_01

「じゃあ、カバリングされているタイプのMFCだったらガスをバイパスさせておけば、発熱していても問題ないのでは?カバリングされていないモデルでも気を付ければよい話だし・・・」とおっしゃる方がおられるかもしれません。

ところがこの熱影響は、思わぬところに飛び火するのです。
それはMFCの流量センサーです。
MFCの流量センサー自体は、100℃近い温度にヒーティングされているので、直接の影響はよほどのことがないと受けませんし、そもそもセンサーの周りは断熱材で覆われています。
そう、センサーそのものというより流量出力といった方が正しいですね。
以前、MFCの弱点として周囲温度と流体温度が乖離した環境で使用した場合のご説明したのを覚えておられますか?

熱式センサーの温度補正のベースはその対象である流体の温度であるはずですが、大部分のMFCは流体の温度を直接測って温度補正をしていません。
ほとんどのMFCの温度補償センサーは、ボディ部やセンサー基板にあります。
その温度補償センサーがソレノイドの発熱影響により流体温度とかけ離れた温度を計測した場合は、間違った温度情報で補正が行われてしまうことになります。

160615_02

MFCが自身の流量制御バルブのアクチュエーターであるソレノイドの発熱影響で制御流量がおかしくなってしまう・・・まさに獅子身中の虫状態ですね。
これこそがソレノイドを使用するMFCが持つ最大の弱点です。
故にメーカーはソレノイドの発熱を極力抑える色々な工夫をしています。
例えばソレノイドアクチュエーター部をカバリングしていないMFCは、実はセンサー&基板部をソレノイドの発する熱から遮蔽して守っているという視点で見ることもできるのです。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

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