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2016年5月26日 (木)

真・MFC千夜一夜物語 第217話 ソレノイドアクチュエーターの発熱影響に関して その2

もう一つのMFC千夜一夜物語である日本工業出版さんの「計測技術」誌の「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」という連載も2016年6月号(5/25発売)で連載24回を迎えさせて頂きました。
今回はデジタルMFC(マスフローコントローラー)のPCでの制御に関する解説記事となっております。
本ブログと併せて、宜しくお願い致します。

さて、今回はソレノイドアクチュエーターの発する熱の意外なMFCへの影響です。
ソレノイドアクチュエーターを使用したMFCを使用する場合、その発熱影響に注意しなくてはなりません。
ソレノイド&ノーマリクローズ方式のバルブ構造の場合、バルブを強制的に全開にしている間は、常にソレノイドアクチュエーターで最大の磁束を発生させプランジャー(可動鉄芯)を引き上げ続けています。
ここで時間の経過と共にコイルを通過する電流が熱となり、大きな発熱を起こしてしまうのです。

 

この熱の影響ですが、一つにはソレノイドバルブのパワーが熱に奪われ、バルブの全開リフト量が徐々に低下していく現象が生じます。
モータを長時間回すとボディが熱くなって、回転数が落ちていくのを経験された方がおられるかもしれませんね。
同じ電磁石を使う方式のソレノイドアクチュエーターを同じです。
リフト量が下がると、どんな問題が生じるかというと、当然全開で流していた流量も低下します。
MFCを全開にする目的は、ほとんどの場合パージや、下流のリアクターの圧力を上げるためかと思いますが、その効率が悪い方向にいってしまうことになります。

じゃあ、ソレノイドノーマリオープンの場合は?
これはまったく逆です。
ノーマリオープンは非通電時にバルブが全開になる仕組みですから、最大に電流を流すのは、全閉時となります。
つまりノーマリオープンのMFCはバルブをクローズさせ続けると、発熱が大きくなる傾向があるということですね。
そうするとバルブを閉める力が弱くなる訳ですから、内部リーク=出流れが発生してしまいます。

どちらも本来のMFCの流量制御には関係ありませんし、対策も可能です。
ノーマリクローズならば、全開で流量を流す時間を短く設定するか、そもそもMFCをバイパスするパージ配管を設置すべきです。

160526_01


ノーマリオープンならば、バルブ閉はMFCと同じラインにある空圧弁などの閉止弁に役目を譲りましょう。
そもそもMFCは流量を制御するデバイスで、ガスの流れを遮断するものではないのですから。

それよりも深刻なのはソレノイドの発した熱がボディを通じてMFCの流量センサーや基板上の電子部品に温度影響を及ぼすことなのです。
どういった現象が生じるのか?次回ご説明しましょう。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

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