真・MFC千夜一夜物語 第201話 MFCの継手のお話 その3
日本工業出版さんの「計測技術」誌での「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」という連載も2015年11月号で18回目を迎えさせて頂きました。
12月号では特集の関係でお休みとなり、次回2016年1月号(12/25発売)からまた連載再開となりますので、宜しくお願いします。
さて、前回は連載200回と言うことで休題させて頂きましたが、今回からまたMFC(マスフローコントローラー)の継手のお話です。
今回取り上げるのはRC継手です。
この継手は配管関係ではすこぶるメジャーな継手なのですが、MFCの主戦場である半導体製造装置関係では全くご存じない方も多くおられるというMFCに限ると不思議な存在です。
大学の研究室で見掛けたよ!とおっしゃる方も多いかもしれません。
この継手は単独で配管と接続すると言うより、どちらかというと色んな継手と機器の橋渡し役を演じる事が多い継手です。
写真は1/4”RCネジに接続して1/4“食い込み継ぎ手への変換ができる継手ですが、こんな継手をメネジが切られた本体機器にねじ込んで使用されることがよく見られます。
テーパーネジですので、白い部分がシールテープになっており、ここで漏れを止めています。
MFCでは食い込み継ぎ手はボディ側とUNFネジで接続出来ますから、この継手を使うことはあまりないのですが、着脱が楽なワンタッチ継手等を取り付けて使われるケースをよく見掛けます。
総じて「管用テーパーネジ」と称されますが、色んな呼び方があるネジです。
JIS、ISOではメスネジがRC、オスネジがRで表記されます。
ところが現場ではこっれらの昔の呼称であるPT(Pipe Taper)ネジという呼び方が、今でも通っていたりします。
この場合、“PTオス“”PTメス“と呼び分けます。
ここでややこしいのは、米国の管用テーパーネジ規格であるNPT(National Pipe Taper)の存在です。
PT(R&RC)ネジはイギリスでBSPとして規格化された後に、ISOにて国際規格化されています。
それにたいしてアメリカで管用テーパーネジとして規格化されたのがNPTです。
最初に“National”なんて付いていたら、そりゃUSAオリジナルですよね。
両者はよく似た名前ですが、互換性はありません。
テーパー角は共通ですが、ネジ山の角度やネジピッチも異なりますので注意してくださいね。
特に輸入品のパージメータ等は気をつけないとよく見たらNPTメスネジ仕様なことが多いので、充分な仕様確認が必要です。
【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan
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