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2015年11月25日 (水)

真・MFC千夜一夜物語 第200話 DecoとMFC~連載200回を迎えて

日本工業出版さんの「計測技術」誌での「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」という連載も2015年11月号で18回目を迎えさせて頂きました。
今月の12月号では特集の関係でお休みとなり、次回2016年1月号からまた連載再開となりますので、宜しくお願いします。

さて、このMFC千夜一夜物語も200回目を迎えることができました。
これもひとえにお読み頂いている皆様のお陰と思っております。
改めて御礼申し上げます。

ということで、少しいつものMFCの技術話からは脱線して、Decoのお話をさせて頂きます。
思えば最初に“MFC千夜一夜物語”というタイトルを思いついた時、「MFC(マスフローコントローラー)をネタにして1001回も書けるのかな?」という心の声が聞こえてきたものでした。

というのもDecoにとって、MFCはそもそも得意でも専門分野でも無い物だからです。
これをお客様の前でお話しすると、皆さん驚かれますが、Decoは文系の経営学部出身です。
しかも、子供の頃から得意な科目は、歴史、特に日本史です。
ほんとうは日本史の学者になりたかったのです。
ですから流体工学の勉強等は何もせずに業界に入りました。
入って見ると電気、通信、機械が同居し、化学、物理の知識が入り乱れるとんでもない世界だったのです。
「これはわからん・・・」
と最初にお世話になったMFCメーカーである(株)リンテックさんで、新任者向けレクチャーが終わった時、頭の中はこの言葉でいっぱいでした。
それまでDecoは新卒で音響映像メーカーに入り、ファイバースコープメーカーに転身して、そこまでは映像の仕事だったわけで、生粋のオーディオ好きだっ た事もあり、得意な分野で仕事をしてきたのです。
ところが、色々な事情で三度目の転職になったこともあり、ここでがんばらないといけないという決意しか無く・・・しかし、目の前にはお弁当箱に手が生えた ようなMFCがあり・・・

そこから数日で、いきなりお客様に営業に出かけたのですが、そこで今思い出しても恥ずかしくなるミスをしてしまいます。
そちらは液晶工場さんだったのですが、その頃は半導体と液晶で使うガスが違うなどと言うところまで思慮が及んでいません。
いきなりとんちんかんな「WF6ガスが液化しにくいバルブ構造が利点です。」等とエンジニアの方に説明を始めてしまい、「液晶でWF6ガスなんか使うか! バカ野郎!!」と、まさに鎧袖一触で終わってしまったのです。

車で高速を使って3時間ほど掛けてたどり着いたお客様の面談は、数分で撃沈でした。
帰りの車中で見た夕焼けが哀しい色をしていたのを今でも憶えています。
「だめだ。やっぱ憶えることが多すぎる。しかも、参考書は、会社のPR資料しかない。そこには半導体で使うガスと液晶が違うなんて書いてないし、どこで勉 強したらいいのだろう。こんなマイナーな商品。」と、車中で途方に暮れてしまいました。
他の職を探すか、やはりオーディオ&ビデオ関係に戻ろうかと思っていた時、自宅で休日に父親と話す機会があり、今の仕事内容を話したところ、
「ほう、お前 がバルブを売っているとはなぁ。」と言われたのです。

父は造船業華やかな頃、船に積まれるバルブを作る工場(「こうじょう」ではなく「こうば」と呼んで下さい。)の設計者でした。
家には左利きの父専用のドラフターがあり、それは当時なかなか無いものだったようですが、最初、Decoには人の腰ぐらいまであるような父の会社にあったバルブと、自 分が悩んでいたMFCが同じ“バルブ”には到底思えなかったのですが、確かに流れを制御するバルブという点では同じでした。
そこで、「そうだよ、別にMFCの本が無くてもバルブのことはどこかに本があるだろう。センサーの事が書いて無くても、流量計の本はあるかもしれないし、 無くても流体の本はある。まして半導体なんてNHKで特集もされたし、色々な知識の源は周りにゴロゴロあるじゃないか!」と、思えたのが、その後MFCの 仕事を四半世紀も続ける事ができた原動力だったのかもしれません。

この物語を書き始めたのも、「MFCの事なんてどこで調べればいいの?」というあの時の自分の思いと、お世話になった上司=師匠が「新人でもわかるMFC の本を出せたらと思っている。」と門前仲町の呑み屋でおっしゃっていたのを憶えていたからでした。
そして、脳梗塞で左半身が麻痺して、仕事も無くし、再起不能になるかと思った自分が復活できたのも、第1部135話を真・MFC千夜一夜物語として再編集 作して個人ブログにアップし始めたからでした。
それがご縁でお仕事を頂けたり、計測技術誌に連載を持たせて頂いたり、一時は大変苦労してボロボロになり、MFCというものは疫病神かと思った頃もありま したが、やはりこうやって書いてきて良かったと思っています。

まだまだ勉強の足らないところは色々ありますが、これからもこの物語を書き紡いでいくつもりです。
1001話まで本当に到達したら、自分でもさすがにこの人すごいなぁ、と褒めるようにしますね。
読者の皆様には、今後も宜しくお願い致します。

追記)
Decoが怒られたエンジニアさんは、その後も顔を見ると「おい、少しはちゃんと説明できるようになったか?」と声掛けしてもらったりしました。
こんな方が各半導体メーカーの工場には、必ず一人は居られました。
「この方を納得させない限り、ここではMFCを使ってもらえないよ!」というMFCのスペシャリスト的な存在の方々。
「俺の前で最後までMFCのプレゼンをできた営業マンは片手の指で数えるしかいない。つまらなかったら帰らせるから。」と豪語されてたキーマンの方もおら れます。
(えっ?Decoは成功させましたよ。しかも2回。マスフローマイスターは伊達じゃありません。)
皆さんが新人時代のDecoの大切な師匠でした。
自分の会社の人間でもない若造を、面談の度に鍛えて頂きました。
皆さんへ感謝の気持ちを、この物語に載せて後に続く人達に伝えたいと思っています。
ありがとうございます!

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

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