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2015年8月27日 (木)

真・MFC千夜一夜物語 第194話 MFCで使う用語のお話 その11

日本工業出版さんの「計測技術」誌での「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」という連載も2015年8月号で17回目を迎えさせて頂きました。
(9月号は誌面レイアウトの都合で休載だそうです。)
これも一重に、本ブログや連載をお読み頂いている皆様のおかげと思っております。
改めてお礼申し上げます。

応答性
この言葉の具体的な定義の前に、少しお話をさせて頂きます。
マスフローの応答性とういうスペックは、マスフローメータ(MFM)とマスフローコントローラ(MFC)では異なるプロセスを踏んでいます。(下図参照)

MFMの場合

150827_01

MFCの場合

150827_02


そもそも熱式流量計であるマスフローの流量センサーは、(他の方式もそうですが)流量をダイレクトに測定している訳ではなく、熱の移動を量っています。
マスフローの流量測定対象のほとんどが気体である事を考えると、この熱の移動(熱伝導)というものは、それほど速いものではありません。
故に流量センサーで検出される生出力段階では、センサーとしては応答性が遅い方に分類されます。
とうてい高速応答と謳えるようなレベルではありません。

応答性を流量計であるマスフローメーター(MFM)に求めることはあまりありません。
流量がパルス上に送られるような用途は別にして、定量流れている流量の瞬時流量計目的ならば少々応答が遅くても大きな問題では無いことが多いのです。

しかし、流量信号を用いて何らかの制御を行う目的の機器であるMFCの場合、それは流量計単体に求められるのではなく、“システムとしての流量制御の応答性能”を求められるために、応答性に対する要求が強くなります。
特に真空プロセスのEtch装置や、一部のCVD装置では、MFCの応答性が装置のスループットそのものに影響することもあるくらいなのです。
MFCは流量センサーと共に流量制御バルブを内蔵し、その制御系までもワンパッケージにして単体で流量制御システムを単体で構成するという珍しい製品です。
その為、他の流量計とは自ずと異なる視点で見られることが多いのですが、特に応答性に関して過敏なユーザーが多く、カタログでも”高速応答性”が訴求されたものを多々見る事になるのです。

MFCが普及した当初は、応答性6秒程度でした。
現在では、一部のローコスト製品を除いて、大半のMFCで応答性1秒を切るスペックを謳う傾向があります。
1990年代、高速応答を競う時代がMFCにはありました。
当時は「ピエゾ素子をアクチュエーターに採用することで高速応答」という雰囲気が業界にありましたが、上図の流量制御のチャートを見て頂ければ一目瞭然で、バルブを駆動するアクチュエーターの応答速度を速くしても、それが影響するのは矢印点線部のみです。
流量制御の大元になるセンサーからの出力がノンビリしていては、“MFCの応答性“は速くなりません。
流量センサーの高速化こそが、MFCの応答性能を決めていると言っても過言ではなかったのでした。
<次回に続きます>

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

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