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2015年4月 8日 (水)

真・MFC千夜一夜物語 第184話 MFCで使う用語のお話 その1

日本工業出版さんの「計測技術」で 「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」という連載も2015年4月号で13回目を迎えさせて頂きました。
これも一重に、本ブログや連載をお読み頂いている皆様のおかげと思っております。
改めてお礼申し上げます。

さて、前回までMFC(マスフローコントローラ)で使われる単位のお話をしてきました。 最近、色々とお話しさせて頂いた中で「あっ、語句の意味が共有されてないかも!」と思うタイミングもありましたので、新年度4月ということもありますから、単位から発展してMFCで使われる基本的な用語に関して説明をしておこうかと思います。
一つのことを討議する上で、言葉の定義というのは大変重要です。
双方が違う定義で1つの言葉を用いていた場合、大きな間違いが後々生じる可能性がありますから、こういった部分は大事なのだなぁと思うようになりました。
かくいうDeco自身が、かいつまんだ知識の寄せ集めでしゃべっていた人なので余計にそう思ってます。

・ガス種
MFCを選定する際に必ず必要な項目がガス種です。
熱式センサーの特性上、流量のスパン(傾き)は流体の物性(定圧比熱)に大きく左右されます。
MFCが質量流量計と名乗れる絶対条件は、流体を特定できていることです。
流体であるガスの表記が名無しの権兵衛=“UNKNOWN“ではいけません。

また、ガスの表記と言ってもシラン、モノシラン、SiH4、水素化ケイ素等、日本語でガス名を記載する場合複数の同意表記があります。
また、ジシラン、トリシランは語感が似ていても別物です。
あるガスのつもりで用いた表記が、伝言ゲームの果てに違うガスに化けていたというお粗末な出来事はありがちです。
でも、MFCにとってはそれにより制御流量自体に差が生じる訳で、間違ったガス種で作られた、もしくはMGMR(マルチガスマルチレンジ)ガス変更された MFCを用いて成膜やエッティングプロセスを行ったりしたら、それで大きな問題が生じる事になってしまうのです。

半導体製造装置向けの工業規格であるSEMI Standardで定めるガスコードがありますので、それを補助的共通語として用いることで、ある種のフェールセーフとはなります。
ところが、そもそものガス種仕様情報の発信元はユーザーなので、そこでコードを選択ミスする等の掛け間違えが生じたら、チェックをくぐり抜け、そのまま最終製品仕様に反映されてしまうリスクに直結であることを認識しなくてはいけません。

あまり認識されていなかった流体に関する事項として、「MFCの仕様書にある各スペックは、最近までほとんどのマスフローではキャリブレーションに用いた ガス、多くは窒素(N2)を基準器に流す状況で定義されており、CFを用いてキャリブレーションをしたガス種に対して保証されている訳ではない」という点 もあります。
最近の実ガス保証を謳うMGMRタイプMFCはこの限りではありませんが、この場合も実ガスとは、MFCメーカーが実ガスデータベースを構築した際に用い たガスのことであり、今貴方が使おうとしているガスと同じなのか?という問題は残ります。

・流量レンジ
ガス種と並ぶもう一つの重要な要素は、F.S.流量と略記されるフルスケール流量です。
ほとんどのMFCの定義として流量制御範囲2~100%というものが記載されています。
メーカーによってはここを分解能で表記して1:50と書くこともありますが、同じ意味です。
つまりF.S.100cc/minのMFCは、下限2cc/minまでの制御を保証しますという意味ですね。

MFCを選定する場合、この最少制御流量の50倍までがF.S.の選定限度と言うことになりますので、その使用する流量に合ったレンジをその範囲内で選定 することになります。
しかし、いくら範囲内でも「常に100cc/min流したいから、F.S.100cc/minのマスフローを選定する」というのは、いささか無謀です。
下限ギリギリの流量も使用したいからやむなくとか、もしくは100mL以上は絶対必要ないという場合以外は、やはりレシピに対してある程度の余裕を見た選定をした方が良いでしょう。

よく「F.S.100cc/minのMFCは、それ以上流せないのですか?」という質問を頂きます。
ほとんどのMFCはF.S.以上のレンジも流量制御できてしまったり、流量信号を出力出来るようになっています。
ですが、その範囲はメーカーによりまちまちでデジタルMFCの場合、どこかでサチらせますから、そのポイントがF.S.105%までのメーカーもあれば、 120%のメーカーもあります。
また、アナログのMFCですと、更に上まで出るものもありました。
でも、その領域は、メーカーでは一切保証がありませんので、仕様書で謳ったスペックを満たすか?満たさないか?どころか、器差もあります。
「前に購入したMFCでは出来たが、今度のでは出来なかった!」という問題が発生しても、それはメーカーのあずかり知らない所であることを理解して下さい。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

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