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2014年7月23日 (水)

真・MFC千夜一夜物語 第163話 MFCに異物が混入した場合 その6

日本工業出版さんの「計測技術」で 「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」という連載をさせて頂いています。
これも一重に、本ブログに多数アクセスを頂いている皆様のおかげと思っております。
ありがとうございます!

さて、MFC(マスフローコントローラー)に異物が混入した場合に生じるトラブルを説明して参りました。
今回は流量制御を行うバルブ、オリフィス部分のバルブシートに異物が挟み込まれた場合です。
「バルブシートに異物と言われても、どこのことか想像がつかないよ!」とおっしゃる向きもあるかと思いますので、図を用意しました。

 

140723_01


MFCの流量制御バルブは、以前からご説明していますが非常に小さな隙間(ギャップ)でガスを流しています。
その制御はアクチュエーターがμm単位で行っているのです。
ですから、ここに些細な異物でも侵入して挟まってしまうと、バルブは完全に閉じなくなります。

「完全に締まらないぐらいならいいよ。そもそもMFCで完全なガスシャットオフはできないから、閉止弁を別に用意するよう、以前Decoさんが書いていたからね!
と頼もしくおっしゃって頂けるかもしれませんが、それで済まない事態も発生します。
やや大げさなモデルですが、このような現象です。

140723_02

ある設定信号以下の流量を入力しても、MFCは一定の値から下を制御しようとせず、ひたすら流れっぱなしになるということなのです。
この現象は「出流れ」と呼称されます。
この制御不能エリアは挟まった異物の大きさに応じて拡大します。
F.S.(フルスケール)近辺だけを流量制御するなら問題ないかもしれませんが、流量設定を可変して下の流量域を使用するMFCの場合は大変です。

異物による出流れ症状が出たら、MFCを一度N2パージや真空引きして挟まった異物を除去しなくてはならないのですが、これがそう簡単にはパージされてくれません。
最終的にはMFCメーカーに修理に出して、分解洗浄をしてもらうことになります。
ただ、頑固に残った異物はバルブーシート面にも傷を残していることもあります。
そうすると異物を除去しても、その傷が原因で閉塞不良を起こし、やはり出流れが起きるので、そういったパーツを交換してもらう必要があります。

「修理から戻ってくるのを待っていられない!どうしても何とかしたい!」という場合、応急処置的には、MFCの供給圧をある程度下げてもらうことでこの出流れ量は小さくはなります。
隙間が一定なのですから流れる流体が同じなら、供給圧力を下げれば流量は小さくなりますから・・・

でも、異物がある状態で、プロセスを続けるのはお薦めできません。
いつその異物が下流のチャンバーやワークの方へ流れていくかわからないのですから・・・
あくまで緊急待避的な処置と考えて下さいね!

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

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