最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 真・MFC千夜一夜物語 第149話 MFC最大の弱点とは・・・ その13 | トップページ | 真・MFC千夜一夜物語 第151話 MFC最大の弱点とは・・・ その15 »

2014年2月 5日 (水)

真・MFC千夜一夜物語 第150話 MFC最大の弱点とは・・・ その14

MFC(マスフローコントローラー)もう一つの最大の弱点は急峻な圧力変動でした。
PI(Pressure Insensitive)もしくはPTI(Pressure Transit Insensitive)と呼ばれる技術はMFCの最新の技術トレンドです。(このブログでは、総称として「PI」と呼称しておきます。)
このMFCを最初に世に送り出したのは、Celerity社(現在はBrooks Instrument社)だったはずです。

図で示すとMFCの内部はこのような構成になっています。
前回の図で上流側にあった圧力センサーを内蔵した形ですね。

140204_01

 この構造のメリットは、MFCと圧力センサを一つにして配管システムのフットプリント(専有面積)小型化に貢献できることです。
現在の半導体製造装置のプロセスガス供給系は、ほとんどがIGS(Integrated Gas System)と呼ばれるブロック方式の集積ユニットになっています。
従 来配管で繋いでいたバルブ、ラインレギュレーター、圧力センサ、MFC等の配管規格を、底面からガスを出し入れする形状に変更した上で、その底面部を所定 寸法基準と共通シール方法を採用した正方形ブロック(MFCの場合は長方形になります)として並べて接続していく手法です。
IGSに関しては、詳しく後の連載でお話ししましょう。

  こういったIGSが普及した背景には、一時はガスジャングルと呼ばれたこともあながち大げさではないくらい多系統、複雑化したガス配管ユニットのフットプ リントと重量の装置本体への負担を軽減し、同時に全ての機器を上方へ着脱できる構成にすることで、メンテナンスを楽にしたいという装置メーカーサイドの欲 求がありました。
今までのMFCと同じ大きさで、なおかつPI機能を持ち、当然圧力センサとして圧力信号も出力、表示が可能ならば、この流れには大変歓迎されるアイテムとなりえたのです。

 ただ、PI機能というものは、なかなか設定が難しい機能なのです。
なぜならば「急峻な圧力変動」には流量制御バルブをホールドして追従させないけれども、だからといってどのような圧力変動が起きても全く追従しないとなれば、それは「温度・圧力が変動しても一定の流量制御ができるMFC」では無くなってしまうからです。
ガスライン切り替えなどで生じる急峻な圧力変動だけを見分ける方法としては、単位時間当たりの圧力信号の変動量で閾値を作り、その値以上ならばバルブをホールドさせるという判断をPI-MFCにさせる方法が用いられることが多いようです。
でも、結局は「この閾値をはたして、どこに置くのが良いか?」と考え始めると、これまた難しいのです。
「敏感にして(閾値を下げ)頻繁にバルブをホールドさせるのがいいのか?」
「鈍感にして(閾値を上げ)あまりホールドしない方がいいのか?」

 これはガス配管レイアウトと、何にも増してライン切り替えシーケンスに密接にリンクしています。
PI機能を持つMFCを作るMFCメーカーと、配管システムとプロセス制御系を製作する装置メーカーが密接に情報交換を行って、真に必要なときにだけ確実に作動するPI機能の動作条件を作り上げる必要があったのでした。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

« 真・MFC千夜一夜物語 第149話 MFC最大の弱点とは・・・ その13 | トップページ | 真・MFC千夜一夜物語 第151話 MFC最大の弱点とは・・・ その15 »

真・MFC千夜一夜物語(第2期)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/592191/59072992

この記事へのトラックバック一覧です: 真・MFC千夜一夜物語 第150話 MFC最大の弱点とは・・・ その14:

« 真・MFC千夜一夜物語 第149話 MFC最大の弱点とは・・・ その13 | トップページ | 真・MFC千夜一夜物語 第151話 MFC最大の弱点とは・・・ その15 »

最近の写真

  • Bronkhorst_mfc
  • 170613_01_2
  • Mini_coriflow_m
  • 161205_02
  • Sli03
  • Sli01_2
  • 170529_03_2
  • 170529_02_2
  • 170529_01
  • 170522_03
  • 170522_02
  • 170522_01