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2013年9月30日 (月)

10月からの展開に関して(改訂)

日頃ご愛読頂きありがとうございます。
10月からのメインコンテンツに関して、以下のような構成で、新たなスタートを切らせて頂きます。

・真・MFC千夜一夜物語(第2期)

・EZ-Japan MFCニュース

・EZ-Japan ここをもう一押し!

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2013年9月27日 (金)

真・MFC千夜一夜物語~第1期エピローグとこれから

平素は真・MFC千夜一夜物語をお読み頂きまして、ありがとうございます。

 元々は商用ブログに週一ペースで連載されておりました「MFC千夜一夜物語」及び「新・MFC千夜一夜物語」135話分を小生が病に倒れた後、個人ブログで再掲載する企画として始めたこの連載も135話目を迎えることができました。

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2013年9月26日 (木)

真・MFC千夜一夜物語 第135夜 日本はMFCの第二の故郷です

MFC(マスフローコントローラー)の生まれ故郷はどこなの? というお話です。

連載開始時にMFCはNASAのアポロ計画のスピンオフ技術で作られた、という説があることはお話ししました。となると流れ上、当然アメリカの企業がまず製品化したわけで、先週紹介したBrooks、そしてTylanUnitといったメーカーが先駆けに位置します。
つまりMFCの生まれ故郷はアメリカということになりますね。

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2013年9月25日 (水)

真・MFC千夜一夜物語 第 134夜 日本半導体の敗戦=MFCの敗戦なの?

MFC(マスフローコントローラー)の置かれている現状を、お話していきたいと思います。

 アポロ計画の産物と言われるMFCという産業用機械部品も、既に誕生して、数十年を経過して、熟成された、言い換えればピークを過ぎたものとなってきています。
連載で何度か取り上げましたが、MFCの主たる市場は半導体産業(広義で液晶産業も含む)です。

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2013年9月24日 (火)

真・MFC千夜一夜物語 第133夜 MFCのライバルは? VS APC その2

MFC(マスフローコントローラー)のライバルになるもの、APC(Automatic Pressure Controller)のお話です。

APCにはセンサーの位置で大きく分けて2つの機種があります。

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2013年9月20日 (金)

真・MFC千夜一夜物語 第132夜 MFCのライバルは? VS APC その1

MFC(マスフローコントローラー)のライバルになるもの、今回はAPC(Automatic Pressure Controller)です。読んで字のごとく「自動圧力制御器」です。

*ここでのAPCという言葉は、MFCをベースに構成された製品に限って使用しています。真空計とバタフライ弁の組み合わせでチャンバーの排気を制御するAPCとは別物とお考え下さい。

 

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2013年9月19日 (木)

真・MFC千夜一夜物語 第131夜 MFCのライバルは?

半導体プロセス用途から、エネルギー、分析分野などに幅広く使われるようになったMFC(マスフローコントローラー)ですが、ではそのライバルとなる機器は、いったいなんでしょうか?

 

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2013年9月18日 (水)

真・MFC千夜一夜物語 第130夜 高温用MFCを使いたいのですが! その8

高温用MFC(マスフローコントローラー)に関するお話のまとめです。

 高温用MFCというMFCは非常に特殊な用途で用いられるMFCです。

本来この大気圧(1013hPa近辺)では、気体いられないような材料(液体、固体)に対して温度を上げ、圧力を下げることで気化させ、ガスとして搬送する必要のある実験・生産設備で用いられる自身がある程度の高温環境で使用できるような構成にチューンされたMFCと言うことになります。

 いわば市販車をフルチューンして作られたレーシングカーのようなものですね。

130917_01 市販車に対して、サーキットでのスピード競技専用に改造されたレーシングカーは非常に高性能です。でも、それは限られたフィールドでに限られます。レーシングカーが一般の舗装道路や不整地を市販車のような耐久性を維持しながら走れるか?といえば、かなり難しいものです。あくまでサーキットでのみ使用する事を前提として、余計なものを省き、あるレースのゴールまでもてばいい、という思想で作られるレーシングカーと日常生活での汎用性を重視した市販車とは全く別物であるからです。繊細なレーシングカー用のエンジンは、シフトミスをしたらオーバーレブして壊れてしまうこともあります。

通常MFCと高温用の関係もそれと同じと考えて頂ければよいかと思います。

あくまで高温用MFCは、特定材料向けで温度、使用圧力を限定して性能を引き上げたMFCです。センサーにかける温度はベースになったモデルより高くなり、センサー線の消耗は激しくなります。つまり寿命は短くなる方向へいきます。また、高温・減圧環境で気相となっていても各々のマージンがあまりありませんから、バルブなどで断熱膨張を起こせば、即再液化しやすい状態で使用されているため、ちょっとした不注意でバルブのつまりを起こしてしまいがちです。

高温MFCは、メーカーでの製造ラインでも製造に非常に工数と熟練を必要とする製品です。その為、購入金額も決してお安くはない設定になっていると思います。あらゆる意味で非常にナーバスなところのある高温MFCですから、設置環境、用法を誤らないよう慎重にお使い下さいね。

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

2013年9月17日 (火)

真・MFC千夜一夜物語 第129夜 高温用MFCを使いたいのですが! その7

高温用MFC(マスフローコントローラー)に関するお話をしたいと思います。

 前回、高温MFCの温調に関してお話ししましたが、そこでコールドスポットというお話をしました。そもそもは昇温して気化した材料を再液化しないよう配管系を温めてやるのですが、その基本として「下流側に行くに従ってヒーター温度を上げる=温度勾配を付ける」という手法が推奨されています。

130912_01  しかしながら、配管系に最適な温度勾配を与えるというのは、実はなかなか難しいことなのです。闇雲に下流側の温度設定を高くするだけでは、上手くいかないこともあるのです。

前回お話ししましたように配管機器には個々に熱容量差があります。
更にヒーターが均一に熱をかけることができるのか?ということ、ヒーターの温度制御に使われる測温抵抗体の設置場所による温度測定の誤差、そして温度制御を行う温調器自体の性能の機種や固体差等も要素として存在します。

また、基本的な問題ですが、配管やMFCにちゃんとヒーターを設置できているか?という事もあります。配管はストレートな部位だけではなく、曲げがあったり、エルボー、クロスなどの継手があったりします。現実ではヒーターをそれに密着させるのはなかなか難しいものです。

 高温MFCにヒーターを設置する場所に関して、たまに質問を頂きますのでお話ししておきます。現実にDecoがお伺いした現場で図の左のようなヒーターの巻き方をされていたお客様がおられました。

130912_02

 高温MFCをヒーティングする趣旨を考えて頂ければ当然なのですが、左の例のように気化した材料が接しないような部位を昇温しても何の意味もありません。MFCの接ガス部分は、ほとんどの場合下部のSUSブロックの中にあります。右の例のように底面、もしくは底面+側面を凹字型にヒーティング頂くのが最適な箇所となります。

 MFCを高温用にする、ヒーターをただ設置する、温度を蒸気圧曲線から設定する・・・
それだけでは決して高温材料搬送配管システムは上手く動かないということですね。

 【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

 

2013年9月13日 (金)

真・MFC千夜一夜物語 第128夜 高温用MFCを使いたいのですが! その6

高温用MFC(マスフローコントローラー)に関するお話をしたいと思います。

  高温MFCは高温環境で使用できるMFCですが、自らが昇温機能を持って目標温度まで温度を上げる事はできません。中にはセルフヒーティング型と呼ばれるヒーターユニットをオプション装着した製品もありますが、あくまでそれは装着したオプションにその機能があるという事です。

 

  では、高温MFCを昇温する方法は、どういったものがいいのでしょうか?

一般的な方法としては、2通りあります。

1つは、配管システムごと恒温槽にいれる方法です。

130903_05  

もう1つは配管にテープヒーター等を巻き付け昇温する方法です。

130903_06

 

この方法で昇温するときに留意すべき点があります。

他の配管系と、MFC部分の温調を分けて独立した温度制御を行うことです。前にもご説明しましたがMFCを構成するSUSのボディは他の配管機器や他の配管パイプよりも体積が大きい=熱容量が大きいので、一緒に温度制御をかけた場合、温度センサーの位置によってはMFCだけが充分に昇温されないような事態が生じ、最悪はコールドスポットと化して材料が再液化してしまったりするのです。

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

 

2013年9月12日 (木)

真・MFC千夜一夜物語 第127夜 高温用MFCを使いたいのですが! その5

高温用MFC(マスフローコントローラー)に関するお話をしたいと思います。

Decoが高温MFCをお使いになっているお客様からよく頂いた質問です。

「高温MFCって常温から高温まで使用できるよね?」

答えは「できません。」なのです。

高温MFCの「精度保証温度範囲」をカタログ等で確認頂くとわかります。

一般的には校正温度±10℃くらい つまり100℃仕様の高温MFCを依頼した場合、その保証温度範囲は90110℃までなのです。

   堅いことを言うとそういうことなのですが、こういったご質問の背景には、高温環境で原料供給をする場合に高温MFCを使用するのはマストとして、ヒーティング前後にチャンバー内のガス置換やパージで常温ガスを供給したいという要求を1台の高温MFCで対応できないかな?という事情がある場合がほとんどです。高温MFCは常温用MFCの倍から3倍はする高価な買物です。ならば1台2役を期待できないか?常温ではたいした流量精度は要らないのだけど・・・というお考えはわかります。

 

  その場合、精度保証温度範囲ではなく「動作保証温度範囲」をメーカーに確認頂くのも一手です。

どう違うの?とクビを傾げられるかもしれませんが、カタログに記載された流量精度・直線性・繰り返し性等のスペックを維持できる範囲が精度保証温度範囲。それに対して、「スペックは満たさない可能性があるけれどもMFCが設定信号を受けて、流量制御する“動作“はしますよ」というのが、動作保証温度範囲です。

「でも、Decoさん MFCだから精度さえ問わなければ常温でも動作なんとか動作するのではないの?」というご意見もあるかもしれません。

危惧されるポイントは1つ。ゼロ点のズレです。

一般的に高温MFCは常温のそれよりも高いセンサー温度になっています。かなりピーキーな特性だと考えて頂いていいと思います。その為、常温で使用する際には、ゼロ点のズレが大きくなる傾向があります。高温MFCを常温環境で設定信号5%F.S.で流量設定して使用した際に、ゼロ点が+6%F.S.ずれていたらMFCは流量制御動作できるでしょうか?設定入力より流量出力なのですから、MFCは当然バルブを閉める方向に制御してしまいます。もうおわかりですね。MFCは全閉になってガスを流さないのです。

 

  こういった危惧もあり、MFCメーカーさんとしては、高温MFCの常温での使用をオフィシャルに認めることはないと思います。できたらもう1ライン常温用MFCを併用してあげて下さい。MFCを購入する予算がと言う場合は、パージメーターやニードルバルブ、ラインレギュレーターという代用手段もあります。

事故というものはイレギュラーな使い方をした際に発生する確率がグンと上がります。呉々も安全重視でお願いしますね。

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

2013年9月11日 (水)

真・MFC千夜一夜物語 第126夜 高温用MFCを使いたいのですが! その4

高温用MFC(マスフローコントローラー)に関するお話をしたいと思います。

高温環境では、電気部品が先に根を上げてしまうので、それぞれ常温に置く電気部と高温環境に置けるメカ部、2つにした特別なMFCが高温MFCでしたね?

では、それだけの違いなのでしょうか?

いいえ違います。

実は高温MFCの特性を決定づける大きな差があります。それは流量センサーです。

正確に言うならば流量センサーの構造自体は大差ありません。前にお話ししたように、直径1mm以下の細管に髪の毛ほどの太さのNiFeの合金でできた線を二対巻きつけて、それをヒーターとして昇温する・・・流体がそこに流れてきた際に、奪われるそれぞれのセンサー熱量の差から流量を導き出す・・・この流量測定の基本原理は全く同じものが使用されています。


*以前の連載で使った図を再度掲載しておきます。
Sensor2
                       

では、大きく異なるところは何なのでしょうか?

 実はセンサー「温度」なのです。MFCのセンサー温度は、方式にもよりますが80100℃くらいに昇温して・・・というお話を前にさせて頂いたかと思います。ところで高温MFCの周囲温度、そしてガス温度は優に100℃以上です。

 ここまでお話しするとピンと来られた方もおられるかもしれませんね。そう、高温MFCでは、通常のセンサー温度同等か、もしくはそれをはるかに超える高温流体がセンサー管に流入してくるのです。そうなった場合、MFCのセンサーから流体の間での熱移動が生じず、流量センサーとしては役に立たなくなってしまいます。その為、高温MFCの流量センサーの温度は、常温用よりはるかに高く設定されているのです。

 では、その何が問題なのでしょう?

より高温することでセンサーとしての感度を獲得できましたが、それと引き換えにセンサーの寿命を著しく削ってしまっているからなのです。センサーの巻線自体は、150℃以上の高温になると抵抗値の経時変化が生じてから断線に至るまでのスピードが極端に早くなる傾向があるのです。その事がわかっていても敢えて寿命を犠牲にして、作られた高温MFCというのは、ある意味無茶な製品なのですね。それをご理解いただいた上で、高温MFCを保守管理いただくことをお奨めします。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

2013年9月10日 (火)

真・MFC千夜一夜物語 第125夜 高温用MFCを使いたいのですが! その3

 高温用MFC(マスフローコントローラー)に関するお話をしたいと思います。

 高温MFCのお話を始めたところですが、今夜は本来最初にお話しすべき内容を改めてお話ししましょう。つまり「高温MFCは、なぜ必要なんでしょうか?」という事です。言い換えますと、わざわざ高温にしなくてはいけない用途ってなんなの?ということをもっと解説していきたいと思います。

 

 高温MFCというMFCは、温度的な負荷が増えることで、非常に難しい技術を必要とするのと、それを製造するうえでも通常のMFCの数倍の工数が必要な厄介な代物なのです。そこまでしてなぜ高温MFCが必要なのか・・・それは昇温しないとガスとして制御できないような物性を持つ材料を流さなくてはいけないプロセスがあるからです。

 

 ここにとある材料の蒸気圧曲線があります。

130909_01

蒸気圧曲線とは何でしょうか?まず、ご説明しましょう。

蒸気圧とは、ある任意の温度で気体と固体、もしくは気体と液体の2相が平衡となる圧のことです。

そして、グラフの縦軸に圧(蒸気圧)、横軸に温度をとり、その二相共存している状態となるラインを示したのが蒸気圧曲線です。

ちなみに水の蒸気圧は、100℃で1013Pa、周囲の圧力が1013Paに至る(つまり大気圧ですね)と水は沸騰します。(沸騰というのは、ただ蒸発するのではなく、液体内部からも急激な蒸発が起こる状態のことで、その現象が起きる温度を沸点と言います。)ところが、地表から離れ、高い山に登ると周囲の気圧は低下します。そうなると水は100℃より低い温度で沸騰するようになるのですね。蒸気圧曲線を用いると、ういった蒸気圧と温度、言い換えるならその材料がおかれた圧力と沸点の関係を読み解くことが出来るのです。


  では、先ほどのあるガスの蒸気圧曲線に話を戻します。

この材料は常温25℃近辺では、蒸気圧がわずか数kPa程度しかないことがグラフでわかります。この状態でMFCでガスとして流量制御しようとして、いくら二次側を真空にしても、絶対圧で数kPaしか圧力がない材料を制御することはできません。どうしてもこの材料を真空チャンバーへ供給したい場合はどうしたらいいでしょう?そう、横軸の温度を上げていけばいいんですね。100℃までいけば100kPaまで蒸気圧は稼げるわけで、そうすれば現実的にガスとして流量制御する方法が見えてくるわけです。

こういった材料には、Ticl4、Sic、Gec、そしてTEOS等、昨今のエレクトロニクス産業(半導体、光ファイバー)に不可欠な材料があげられます。こうして100℃の高温下でも動作できる高温MFCが登場してくるわけですね。

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2013年9月 9日 (月)

真・MFC千夜一夜物語 第124夜 高温用MFCを使いたいのですが! その2

 高温用MFC(マスフローコントローラー)に関するお話をしたいと思います。

高温MFCが常温用と特に大きく異なるのは、MFCそのものの構成が分離型になっていることです。もう一度、下の図で常温用(通常タイプのMFC)との構成の違いを、内部のパーツ構成を踏まえて見て頂きましょう。

 

130903_04

 

 本来、常温用のMFCは制御回路などの電気部品と、センサーやバルブアクチュエーターのメカ部品が一つのケースの中に同居しています。それを高温雰囲気で使おうとすると、まず電気部品が先に根を上げてしまうので、それぞれ常温に置く電気部と、高温環境に置けるメカ部 2つに分離して使用するという一つのMFCを2つに無理やり分割した特別なMFCだということになります。

 

 よくお客様からも質問された内容でこんなものがありました。

質問:「何個か高温MFCの在庫があるのだけれど、電気部とメカ部は、適当に組み合わせて使えばいいんだよね?」

 回答:「ダメですね。最悪はまともに流量制御できませんよ。同じシリアルナンバー同士の組み合わせでお使いください。」

 そもそも1台のMFCを構成する各部分を、分割したのが高温MFCですから、MFCメーカーさんで製造する際も電気部、メカ部はセットで調整・検査されています。二人三脚みたいなものなのですね。ですから、MFCと電源の場合と異なり、必ず同じシリアル番号同士をセットでお使いください。

メーカーさんによっては、高温MFCの電気部が通常のMFC用電源のようなデザインなので勘違いされるお客様が結構おられます。お気を付けください。

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

2013年9月 6日 (金)

真・MFC千夜一夜物語 第123夜 高温用MFCを使いたいのですが! その1

 高温用MFC(マスフローコントローラー)に関するお話を始めたいと思います。

高温MFCとは文字通り高い温度環境で使用するMFCです。

常温用のMFCで大概4050℃が上限温度であるのに対して、高温用で80℃以上、一部では150℃環境でも使用できる超高温用MFCも存在しています。常温では気体ではない材料を、昇温して気化、昇華させ、超高温MFCで流量制御する用途で使われています。

では、高温用MFCと通常タイプではどこが異なるのでしょうか?これは外見わかります。

大まかには以下のような構成になります。

130902_01

 高温MFCというのは、高温環境に晒していい「メカ部」と、常温環境に設置しなくてはいけない「電気部」に分かれて構成されています。高温ガスを制御するという特殊な用途でMFCを使おうとした場合、構成部品の種類により耐熱温度限界が異なるのです。一番先にアウトになるのが電子部品でだいたい80℃以上でアウトになります。その為、熱に弱い部分をMFC本体から分割して高温領域外に逃がした構成にしたものが高温MFCなんですね。

高温MFCの用途では、原料は供給元から反応炉まで、ヒーターを使って昇温したり、恒温槽で温めたりっして、温度勾配をつけて供給されます。どこかにコールドスポット(低温部分)があると、再液化してしまったりしてトラブルになりますから、MFC自体も昇温します。他の配管機器よりも、MFC自体の接ガス部の体積が大きい=熱容量が大きいこと、しかも流量制御用にオリフィスがあり、そこでの断熱膨張による液化の問題もあるため、MFCは他の配管系とは別系統で単独で昇温制御した方がいい結果に繋がるケースがあります。このお話はまた後で詳しくお話ししましょう。

と言うことで、次回から高温用MFCの詳細をお話ししていきます。

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

2013年9月 5日 (木)

真・MFC千夜一夜物語 第122夜 マスフローの流量は、誰が保証してくれるの?その9

MFC(マスフローコントローラー)流量は、誰が保証してくれるの?と言うお話です。

 平井さんでの校正作業が終わるとJCSS校正証明書が発行されます。

お使いになっているMFC/MFMに対して、使用されている実ガスでの校正結果を証明した貴重な書類です。校正作業は「計器又は測定系の示す値、若しくは実量器又は標準物質が表す値と、標準によって実現される値との間の関係を確定する一連の作業。備考:校正には、計器を調整して誤差を修正することは含まない。」であり、当然お使いになっている流量計の表示する値と音速ノズルを用いた標準流量との間にどのような差があるか?を証明したものです。簡単に言えば「このMFCの表示が100SCCMの時、実は98SCCMですよ」と書いてある訳ですね。

重要なのは「ずれている、ずれてない」ではなく、トレーサビリティの取れた流量体系で貴方のMFCがどの位置に組み込まれているという事の証明を受けることなのですね。この書類さえあれば、世界中のどんなお客様に対しても「うちで使用しているMFCの流量には、このようにJCSS流量校正証明を受けております!」と胸を張ってプレゼンしていただけます。

までの連載で、平井さん取り組まれている音速ノズルを使用した、流量のJCSS校正業務について、その一端でもお伝えできたらと思っております。

 

エピローグとして、平井さんの製品 音速ノズル式気体流量校正器 MRシリーズ をご紹介します。MRシリーズは、今までご紹介してきた平井さんの気体用流量計校正用に熟成されてきた音速ノズルを搭載した流量計です。

N2、ドライエアー、H2Heなどの実ガスで校正された、国際MRA対応のJCSS校正証明書が発行され、国家標準までのトレーサビリティが正しく保証されています。

校正を行う場合、対象となる流量計を平井さんに持ち込んで依頼する方法と、逆にMRシリーズを購入されて、本器をワーキングスタンダードとして社内の流量計を管理する方法、トレーサビリティが取れた体系を管理していく体制が整っていれば、どちらの方法でもアプローチすることが可能です。

 

MRシリーズは、入口圧力条件により、350kPa(abs)以下で使用するLOW PRESSURE」仕様と、700 kPa(abs)以下で使用するHIGH PRESSURE」仕様2種類があります。今までの連載でお話ししてきましたように、下流に設置する被校正対象である流量計の仕様圧力や仕様圧力により使い分けて頂く形となります。


詳しくは株式会社平井 システム事業部 技術研究所 までお問い合わせ下さい

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

2013年9月 4日 (水)

真・MFC千夜一夜物語 第121夜 マスフローの流量は、誰が保証してくれるの?その8

MFC(マスフローコントローラー)流量は、誰が保証してくれるの?と言うお話です。

下の写真はMFM(マスフローメーター)の実ガス校正風景です。

120718_01

 

左から順番に実ガスボンベ、レギュレーター、圧力センサ、APC、そしてセンターに主役の「音速ノズル」が並んでいます。使われている圧力センサも、通常の圧力センサの比ではないくらい高額で、その分高性能なものが選定されています。(取材中、金額を聞いて目が飛び出しました・・・)

 

(株)平井さんにMFC/MFMの校正依頼する場合には、注意点があります。

ご存じのようにMFC/MFMはそれ単体では動作せず、電源を供給し、流量出力を取りそれを「表示」する機器との組み合わせで使用されます。平井さんに校正を依頼するとき、装置についているMFC本体だけを送って校正をお願いするという考え方は、MFCの世界では一般的なのですが、このJCSS校正作業の場合は×です。

 あくまで「流量」を校正するという考え方である以上、「流量表示器」との組み合わせでないと校正は受けられないのです。なぜなら電気信号はあくまで「電圧」「電流」といった「流量」とは異なるカテゴリーであり、校正証明書を発行するのは「流量」に対してのみだからです。また使用する表示器が異なることで生じる表示器差という問題もあります。電気信号が必ず同じ流量に変換表示されるとは限らないのですから・・・

「流量表示器」に関しては、下図にあるようなLED表示であったりしても、またはPCの画面であっても構いません。ただ、JCSSの銘が入った校正証明書を取得していることを謳う必要があプロセスで常用する流量表示機器をMFCとセットで持ち込んでいただく必要があるのです。

 

130823_01

「流量計」というものは「流量を計り示すもの」ですね。

故に基本的に表示までが一セットで管理されます。

その点、流量計でありそうで、そうでない扱いをされることが多いMFCは、やはり少し異質かもしれませんね。

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

2013年9月 3日 (火)

真・MFC千夜一夜物語 第120夜 マスフローの流量は、誰が保証してくれるの?その7

MFC(マスフローコントローラー)流量は、誰が保証してくれるの?と言うお話です。

 

今回ご紹介しますのは、音速ノズルに「値付けする」のには欠かすことが出来ない技術です。

値付けする、すなわち音速ノズルを校正するのはどんなものなのでしょうか?

 

流量校正のトレーサビリティに準じてご説明しましょう。

そもそも産業技術総合研究所さんが所有する国家計量標準の「特定標準器」で、平井さんが所有する「特定二次標準器」は校正されています。この「特定二次標準器」は、電子天秤を用いた秤量システムの気体流量校正装置です。電子天秤は重さを量る物ですね?そう、この標準器は気体流量を質量で量る事で校正します。

 

特定二次標準器と電子天秤

120711_01

120711_02

 そしてこの特定二次標準器で、ワーキングスタンダード(実用標準)である音速ノズルを校正し、その音速ノズルで流量計やMFCを校正することにより、トレーサビリティの取れ流量校正が行われるわけです。

ここで使用される電子天秤は非常に高精度な物で、日本に数台しかないそうです。
その電子天秤を正確に作動させるために、写真にあるようにアルミ製の約1m角のチャンバー内に置かれ、真空に引かれた状態で計測されます。

 なぜ真空に引くのか?その理由は「空気の浮力」を打ち消すためです。

我々の暮らす大気は実は高気圧、低気圧という天気図でおなじみの用語でわかるように、気圧変動を続けています。気圧の変動はそのまま「空気の浮力」を変化させてしまいます。

 

 また、地盤が弱いと外部からの振動影響、例えば前の道をトラックが走っていくことで受ける振動影響を軽減すべく、平井さんではシステムの置かれる居室直下の地盤改質を、導入前にわざわざ実施され、他の居室よりも強固な地盤と化しているとのことです。

 

 こういったどちらかと言うと無視、軽視されがちなファクターを一つずつ丁寧に潰しこんで行くストイックなまでの姿勢が、流量校正を極めていくのには必要なのだと、取材中Decoは大変感銘を受けたものでした。まさに「ローマは1日にしてならず」ですね。

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

2013年9月 2日 (月)

真・MFC千夜一夜物語 第119夜 マスフローの流量は、誰が保証してくれるの?その6

MFC(マスフローコントローラー)流量は、誰が保証してくれるの?と言うお話です。

この話題に関しては、MFCに詳しい方でもあまり認識されていなかったり、MFCを販売する側もあまり強く気にしていない「実ガス流量のトレーサビリティ」という問題が絡んでいるからで、そこをお話ししていくと軽く2030話と費やしてしまいそうなお話です。さすがにそこまではブログで書く内容でもないので、今回の連載では要所要所をお話ししていきます。興味をお持ちになった方は、()平井 システム事業部のHPにアクセスしていただくのもいいかもしれませんね。

 

さて、「なぜAPCを使って音速ノズルの上流圧力を精密制御する必要があるの? 」という御質問に対する回答になります。音速ノズルは1次圧≧2次圧×2の関係が成り立つとき、流速(流量)は固定されるという原理なのですから、この公式を見る限り、「二次側真空引きしておいて、一次側はその倍の圧力をかけたらいいのでしょ?」と考えがちですですが、それでは困ることもあります。

主な理由は以下の2点です。

 音速ノズルを基準器として、流量校正を行う際には音速ノズルの2次側に被校正対象の流量計なりMFCを置く事になります。下流側に置くという事は、即ちその機器の圧力損失が音速ノズルの下流に発生するという事で、音速ノズル二次側に圧損が生じれば、その分音速ノズル1次側も圧力を上げなくてはならなくなってきます。この圧力制御は、被校正対象個々の圧力損失に応じて常に可変する必要があります。

 

 現実に音速ノズルを基準器として使用する場合、一つのノズルでカバーできる流量範囲にある程度の幅が無いと運用上大変苦しい事になります。たとえ依頼された被校正対象が1つでも測定レンジは2箇所以上あるわけですし、複数の種々な対象を想定するとノズルをそれにあわせて都度用意するのは現実的ではありません。その為、1種類の音速ノズルにある程度の流量レンジアビリティを持たせようとした場合、1次側圧力を大気圧以上のある範囲で精密に制御できないといけないのです。

 

  この2点から音速ノズルを校正で使用する圧力・流量条件を可変させるために、APCにより1次側を大気圧以上の値に高い精度で圧力制御する必要があるのでした。音速ノズルを多種にわたる流量計に対する現実的な校正原器として運用するためなのです。

APCを用いて制御をする理由は、他にもプラスしてPID制御による繰り返し性能に優れること、制御データを校正データの一部としてリアルタイムロギングできることも挙げられます。このAPCは平井さんの製品で、まさに「流量校正作業への必要性」から作り出されたと言えるのです。(ちなみにAPCのみでの外販もされているそうです。)

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

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