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2013年9月10日 (火)

真・MFC千夜一夜物語 第125夜 高温用MFCを使いたいのですが! その3

 高温用MFC(マスフローコントローラー)に関するお話をしたいと思います。

 高温MFCのお話を始めたところですが、今夜は本来最初にお話しすべき内容を改めてお話ししましょう。つまり「高温MFCは、なぜ必要なんでしょうか?」という事です。言い換えますと、わざわざ高温にしなくてはいけない用途ってなんなの?ということをもっと解説していきたいと思います。

 

 高温MFCというMFCは、温度的な負荷が増えることで、非常に難しい技術を必要とするのと、それを製造するうえでも通常のMFCの数倍の工数が必要な厄介な代物なのです。そこまでしてなぜ高温MFCが必要なのか・・・それは昇温しないとガスとして制御できないような物性を持つ材料を流さなくてはいけないプロセスがあるからです。

 

 ここにとある材料の蒸気圧曲線があります。

130909_01

蒸気圧曲線とは何でしょうか?まず、ご説明しましょう。

蒸気圧とは、ある任意の温度で気体と固体、もしくは気体と液体の2相が平衡となる圧のことです。

そして、グラフの縦軸に圧(蒸気圧)、横軸に温度をとり、その二相共存している状態となるラインを示したのが蒸気圧曲線です。

ちなみに水の蒸気圧は、100℃で1013Pa、周囲の圧力が1013Paに至る(つまり大気圧ですね)と水は沸騰します。(沸騰というのは、ただ蒸発するのではなく、液体内部からも急激な蒸発が起こる状態のことで、その現象が起きる温度を沸点と言います。)ところが、地表から離れ、高い山に登ると周囲の気圧は低下します。そうなると水は100℃より低い温度で沸騰するようになるのですね。蒸気圧曲線を用いると、ういった蒸気圧と温度、言い換えるならその材料がおかれた圧力と沸点の関係を読み解くことが出来るのです。


  では、先ほどのあるガスの蒸気圧曲線に話を戻します。

この材料は常温25℃近辺では、蒸気圧がわずか数kPa程度しかないことがグラフでわかります。この状態でMFCでガスとして流量制御しようとして、いくら二次側を真空にしても、絶対圧で数kPaしか圧力がない材料を制御することはできません。どうしてもこの材料を真空チャンバーへ供給したい場合はどうしたらいいでしょう?そう、横軸の温度を上げていけばいいんですね。100℃までいけば100kPaまで蒸気圧は稼げるわけで、そうすれば現実的にガスとして流量制御する方法が見えてくるわけです。

こういった材料には、Ticl4、Sic、Gec、そしてTEOS等、昨今のエレクトロニクス産業(半導体、光ファイバー)に不可欠な材料があげられます。こうして100℃の高温下でも動作できる高温MFCが登場してくるわけですね。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

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