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2013年5月22日 (水)

真・MFC千夜一夜物語 第55夜 ガスサージの防止方法 その3

MFC(マスフローコントローラー)の流量制御バルブが全開待機することで発生するガスサージの防止方法3回目です。

2回にわたってお話ししたバルブ強制閉スイッチを使用する方法は、その準備がなかった場合システムの改造が必要となり、少し厄介です。そこでもう1つの方法をご説明します。

 ガスライン閉止時に、必ずMFCへの設定信号を想定されるゼロ点のマイナス側へのズレ量より大きいマイナス信号を入力しておくという方法です。

  例えマイナス側でも設定信号<流量信号と常になるようにすれば、この現象が起きないわけです。ただ、この方法の面倒なところは、わざわざ05VのDCプラスの設定出力系に対して、DCマイナスの信号が出せるようにしなくてはならないという信号側への負担です。

 そこで多くのMFCメーカーは「ゼロシャット機能」「ゼロクローズ機能」という機能を搭載しています。(古い機種には未対応のモデルがあります!)

 この機能は、流量設定信号がある値以下になったら強制閉モードになるように設定することができる機能です。具体的には、MFCの「流量制御範囲」が概ね2100%F.S.であることを利用して、2%未満の信号が入ってきた場合、バルブ強制閉モードを自動的に作動させているのです。この機能を利用すれば、わざわざ強制閉機能用の接点や、信号を出力する工夫は不要で、設定信号を2%未満にするだけで簡単にバルブを強制閉にできます。

  ただし、ご注意いただきたいのは、この機能が作動する閾値は実はメーカーによって差があることです。2%以下といっても、1%だったり、0.5%だったり・・・つまり2%未満といっても、いきなり1.99999%で作動させると電圧信号の電送ロスによる誤差も考えられるので余裕を見ていると言うことです。この機能の有無はカタログでもわかりますが、具体的な閾値はメーカーに確認して頂いた方がいいかもしれませんし、実際のガス系でも検証して頂いた方が安全でしょう。

 この操作でMFCはバルブ閉止状態から、きれいな応答波形で立ち上がってくれます。(MFCの応答性能により差はありますが・・・) ガスサージを起こすと危険なガス、下流側のワークが圧力上昇で破壊されやすい場合、下流の真空チャンバーの圧力制御を早期に安定させたい場合に有効です。

ご説明した2つの方法はいずれもMFCのバルブ強制閉機能を使用しています。

ここで注意しないと行けないのは、前にもお話ししましたが、「MFCの“バルブ閉“は、ガスの完全なシャットオフ性能を保証していないものがほとんどだ」という事をここで忘れないようにしてください。今回のようにMFCの強制閉機能は便利に使用できますが、ガスの遮断という目的ではあくまでサブであり、必ず専門のストップ弁をメインとして使用して頂くようお願いいたします。

さて、次回からは、ゼロ点ズレが発生するメカニズムに関するお話です。それではまた。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

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