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2013年5月 2日 (木)

真・MFC千夜一夜物語 第43夜 差圧が大きいとなぜハンチングが起こるの?

前回のお話の補足としてMFC(マスフローコントローラー)がハンチングといわれる現象を起こす原因をお話しましょう。

 MFCは流量センサーで流体を計った流量出力信号と、与えられた流量設定入力信号を比較し、制御バルブの開度を常に適切な位置に調整することで、2つを同値にするよう制御しているというお話は、何度かさせていただいたと思います。ハンチングは、その制御が何らかの原因で成立しえない場合に発生し、具体的にはMFCの流量出力が激しく振れ、実際の流量制御もそれにともない全く安定していない現象をいいます。

 ハンチングの発生原因の中でも結構多いのが、差圧が大きくなったことでバルブ制御の分解能の限界から、うまく制御できなくなって発生するものです。

Valve2_2

本図のバルブ制御電圧と流量の関係は、あえて直線で表しています。実際はこのようなきれいな直線にはなりません。あくまで説明用の観念図とお考えください。

上図を見ていただくとわかりやすいと思うのですが、バルブオリフィスサイズが固定で、流量制御バルブ制御電圧を変化させることでのリフト量を可変し、流量調整を行っている場合、仮にリフト量が一定ならばバルブ前後の差圧が大きいほど流量は多く流れることになります。したがって差圧が大きくなるとMFCはどんどん小さなバルブ開度で流量制御をしなくてはいけなくなります。

言い換えるならバルブリフト量=バルブ制御電圧領域の全てを流量制御に使えなくなって、下の方の狭いレンジで制御を強いられることになるのです。そういった状態でMFCはがんばって制御しているのですが、バルブ電圧をある割合変動させた際のリフト量は一定なのにもかかわらず、リフト量の変動に対する流量のそれの割合は差圧の拡大に伴い大きくなっていますから、流量を安定させる為のバルブリフト量の制御がどんどん難しくなっていきます。そして、ある限界に達すると、調整不可能=ハンチングとなるのです。

自分の力をフルには発揮できない、どちらかというと苦手な環境で、非常にナーバスな仕事を続ければ、ストレスで人間も参ってしまい、一時的な不調に陥ることもあるでしょう。(Decoもそうでした)MFCも同じだと考えてあげてください。

こういったハンチングが発生した場合の対応を最後にお話ししておきます。

ハンチングが発生したら、そのガスラインのレギュレータ(調圧器)からの供給圧を低くすることで解決できることが多いです。MFCが電気的に故障していたらだめですが、MFC自体が故障したわけではなく、差圧が大きくて制御が辛くなっているだけならば、差圧の小さな状態にしてやれば余裕を持って制御できるようになりますので・・・

 ハンチングは、圧力の変動だけではなく、ガスを変えた場合も実は発生します。次回はMFCにとっての問題児的存在?である「水素」をお迎えして、今回の応用編のお話をしましょう。それでは!

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

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