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2013年4月22日 (月)

真・MFC千夜一夜物語 第39夜 Decoの恐怖体験をお話しましょう~後編

前回に続き大流量MFC(マスフローコントローラー)にまつわるDecoの恐怖体験と失敗談です。

水素(H21000SLMクラスのMFCの不調を確認に行ったDecoは、流し始めに水素が大量に流れてしまい、それによる配管鳴りがまるで地鳴りのような轟音として居室に響き渡る・・・という恐ろしい体験をしました。MFCの流量制御バルブへの強制閉入力を使って、上流バルブを閉める際には、MFCのバルブも閉めることで応急処置したのですが・・・

 気持ちも軽く昼食を済ませた後、もう一度だけ動作確認をやって帰る事にしたDecoはお客様と実験室に戻りました。そこで再度水素を流したところ、なぜかまた轟音が・・・

「どうして?さっきはうまくいったのに!!」 嫌な汗が背中に伝っていく気がしました。

チェックしてもMFCの流量制御バルブを閉にする回路の操作は問題なく動作しています。

はて?とお客様と首をひねり、バルブの構造図をにらむ事、数分・・・

Decoの頭にあることがひらめきました。

 「しまった!ガスが水素だからだ!」

この大流量のMFCのバルブは、前々回お話したソレノイドバルブと空圧アクチュエータを組み合わせで、流れてくるガスを分岐して、空圧アクチュエータの圧力室に送り込み、パイロットバルブであるソレノイドを開閉することで圧力室の圧を調整してメインの制御バルブを開閉する方法です。

メインの空圧アクチュエータは圧力室のガス圧の高低でゴムダイヤフラムを介して制御バルブを動作させるのですが、今回のガスは水素です。水素はとても小さなガスなので小さな隙間からもリークします。と言うことは、締め切った流量制御バルブのわずかな隙間からでも少しずつ少しずつ下流へ流れ出してしまうのです。

今回、午前中に流量制御バルブを閉じた実験をした際は、短い時間だったのであまり漏れてなかったのが、1時間半ほど昼休み休憩をはさんだ後の確認作業では、既にパイロットバルブからの漏れが少しずつ始まっていたのです。通常のMFCでしたら、それでも制御バルブが全開になることは無いのですが、このタイプは上流のパイロットバルブが圧力室のガス量をコントロールして増減させる圧力室のガス圧でバルブを動かしています。上流のシャット弁を閉めて水素の供給を絶たれた状態では、水素が内部リークして下流側に漏れ出してしまえば、MFC内部の圧力室の水素も抜けて圧が落ちてしまい、制御バルブを全閉状態で保つことができなくなってしまったのでした。

 いやはやDecoは若くて甘かった訳ですね。

ちなみにメーカーさんの仕様書にはちゃんと使用できるガスは空気<AIR>と明記されていました。つまり水素用に販売することをメーカーさんは推奨してはいないのです。 気がつかない内に水素が二次側に流れ続け、どこかで外部に漏れるような事があったら!と思うとゾッとします。

にわか兵法は事故の元です。皆さんも配管制御機器の正しい扱い方、できること、できないことを理解いただいた上で、安全にお使いください!

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

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