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2013年4月22日 (月)

真・MFC千夜一夜物語 第38夜 Decoの恐怖体験をお話しましょう~前編

Decoのように長い年月MFC(マスフローコントローラー)売っていると、ヒヤリ!とする出来事も多々あります。

今回から前後編で大流量MFCの運用で経験したヒャリハットな事例をお話しします。事故は思わぬところで発生します。恥を忍んでお話ししますので、「Decoさん、バカだなぁ~」と他山の石にせず、皆様の安全なMFCの管理運用にお役立て頂ければ幸いです。

某メーカーさんに水素(H2) 1000SLMクラスのMFCを販売した同僚がいまして、どうもうまくいってないということで、頼まれて客先の現場まで状況を見に行った時のお話です。

そのお客様は水素の配管を施工され、実験室の中央にMFCと制御パネルがあり、天井を伝って隣室の実験用ワークに水素を供給しておられました。問題は、「流し始める際に水素が大量に流れて、二次側のワークの圧力が急上昇してしまう」というものでした。

*MFCの用語でこういった現象のことを「オーバーシュート」といいます。

現場でお話を聞いた瞬間に「それはMFCがおかしいのではないな・・・」という気がしていましたが、案の定・・・お客様はMFCに常に流量設定信号に使用したい流量値を入力したまま、上流のバルブだけでガスの開閉を行っておられました。

 これは微少流量用であろうと同じ事なのですが、こういった条件ですとMFCは、流量設定信号が入っているのに、ガスは流れてこないので、設定値>流量出力と判断し、制御バルブを開く方向に制御します。でも、元々ガスは上流の弁で止まっているのですから、MFCの設定値=流量出力になるわけは無く、瞬時にバルブは全開状態になってその状態を維持し続けます。そこで上流側のバルブを一気に開けば・・・配管鳴りで地鳴りのような轟音が居室に響き渡ると大量の水素がDecoの頭上を流れていったのです。もしリークしてたら・・・と思うと、冷や汗どころではありません・・・

 注意:水素は分子量が小さいため拡散性が高いため屋外のような開放系なら安全ですが、リークポイントがあると漏れやすく、閉鎖空間にはどんどん充満していきます。空気中での爆発範囲は濃度4~75%という広範囲であり大変危険で、きわめて小さなエネルギー(静電気)でも着火します。メジャーなガスですが、取扱は慎重に行う必要があります。

 「この使用方法ではまずいですね・・・」

ひとまずMFCの動作原理を説明して、お客様に納得いただき、現場でできる対策を採ることになりました。方法としては、MFCのバルブ強制閉入力を使って、上流バルブを閉める際には、MFC側の流量制御バルブも閉状態にすることで応急処置しました。

「では、テストしてみましょう。」

 ということでバルブを開き、MFCの閉信号を解除して、流量制御バルブを動かしたところ、あの恐ろしい轟音はならず、問題なく二次側のワークも安泰でした。

 「いや~、ありがとうございます!」

 お客様には大変感謝され、またバルブを閉めて昼食を食べとお客様と食堂へ。

MFCの不具合でも無く、トラブル解消も上手くいってお客さんに感謝される、営業としては一番言いパターンです。食堂でお客様にチヤホヤして頂き、上機嫌でお茶をすすっているDecoの頭には、この後の不安など微塵もありませんでした。

 思えばまだDecoも若かったのですね。この続きは次回。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

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