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2013年3月27日 (水)

真・MFC千夜一夜物語 第25夜 新しいからといって万能ではないのです

MFC(マスフローコントローラ)の一連のバルブ方式のまとめとして少しお話しします。

 MFCの流量制御バルブ構造は「サーマルバルブ」→「ソレノイドバルブ」→「ピエゾバルブ」という流れで新しい技術が導入されてきました。

ピエゾの登場でアクチュエータの推力が上がることにより、「ダイヤフラム」構造のバルブが使用されるようになってきました。それぞれのアクチュエータの構造に合わせて、「NO(ノーマリオープン)/NC(ノーマリクローズ)」タイプのバルブ構造が開発され、ガスシステムで要求される安全仕様に沿った対応が出来るようになりました。

 ですが、必ずしも最新の技術が万能で、全てのアプリケーションに有効かと言われれば、そうでもありません。

MFCの用途に応じて、流すガス種、流量レンジは多岐にわたります。

例えば大流量対応でしたら、ソレノイドアクチュエータのリフト量の大きさは、ピエゾのそれに勝ります。しかも、500SLM以上の領域ではソレノイドのだけではなく、ソレノイドをパイロットバルブにして、流体の圧力を利用してメインの空圧バルブをコントロールするようなバルブも存在します。(流体種は空気に限定されますが・・・)

 か、と思えばソレノイドは磁力でバルブをコントロールする為に、強い磁界を発生させる機器(例えば真空計)の近くに併設して使用すると、アクチュエータ自体の磁界が影響を受けてMFCが正常に制御できないようなトラブルも発生したりします。

ピエゾには湿気が大敵で、ショートすることで動作しなくなってしまう事があり、特に開発初期のピエゾバルブはピエゾへの防湿対策が万全でなくてトラブルを頻発させた事もあります。現在はハーメチックシールで封入されたものが採用され、この種のトラブルは格段に少なくなりましたが・・・

 サーマルアクチュエータは二次側が高真空になるとオリフィスに噛み混んでしまいガスが流れなくなるトラブルや、オリフィス自体との接触でパーティクル(ゴミ)を発生させる為に、全閉状態でも少しオリフィスとの間にギャップを設定してあり、他のバルブよりも更に閉止性能が良くない傾向があります。

 こういった各バルブ特性に基づく意外なトラブルを経験してきたMFC黎明期からの色々な先人達が、貴重な経験からノウハウを残してくれています。つまり「新しい=良い」ではなく、各々の製品、技術の特性を理解した上で、その得意分野で使うこと(=使いこなすこと)が重要だとDecoは思っています。

 このブログではこういった事例(特にDecoの失敗例ですが・・・)も都度紹介していきたいと思いますので、宜しくお願いします。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

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