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2013年3月13日 (水)

真・MFC千夜一夜物語 第19夜 一つ、一つは小さいけれど・・・

MFC(マスフローコントローラ)が進化する過程で、「初の・・・」という技術は色々とあるのですが、今回ご紹介する技術は、その中でも大きなエポックメイキングであったものです。

 前回お話ししたソレノイドバルブは、電磁石で動くわけですから、「アクチュエータを暖めて伸びる」のを待たなくてはいけないサーマルバルブに対し、数段早い応答特性と、大きなストローク(=流量をたくさん流せる)を持っていました。

このバルブ方式は、MFCにとっては非常に使いやすいという高評価から、多くのベストセラーMFCを産みました。有名なのはTylan社、Brooks社、Unit社製品ですね。これらの会社はほとんど米国系企業で、今でも色んな事情で社名を変え、合併を繰り返しながら、今でも第一線MFCサプライヤーとして存在しています。

 これに対して、日本国MFCメーカーが多く採用しているのが、第3の方式になるピエゾバルブです。

恐らく「ピエゾ」という言葉自体が、あまり馴染みのないものかと思います。そこで今回は、このピエゾバルブの中核である「ピエゾ」に関して御説明しましょう。

 ピエゾとは圧電素子の一種で、「ある結晶構造体に機械的圧力を加え変位させると、この圧力の大きさに比例して電圧を発生する」原理を応用しています。実際にはこの逆を使っており、「ある電圧をかけることでで、結晶構造体が変位する(伸びる)」事を利用しています。

伸びる長さはナノからマイクロメータの微小な単位です。これでは素子単体ではバルブは、ほんの少ししか動かないで、図にあるように積層スタックすることで、一つ、一つの伸びは小さくても、みんなが集まれば・・・という形で使用されます。               

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 それでも機器に内蔵できるサイズのスタックでは、マイクロメーターオーダーしか伸びはしません。その為、決してロングストロークで使用できるわけではないのですが、その高速応答性能を評価され種々の産業機器に組込まれ様々な用途で使われています。そして、このストロークは、MFCの制御する流量でも比較的小さい流量域ならば、充分な流量が流せるものだったのです。

 最初にピエゾをMFCに組み込んで実用化したのは、日本のエステック社でした。

非常に小さなオリフィスのギャップを高速応答、高分解能で精密に制御できる・・・いかにも日本人が好みそうなガジェットです。技術の指向性には、やはり国民性や民族性が大きく関わってくるのだな、と感心します。

そして、このピエゾを使ったバルブは、ソレノイドのものを決定的に上回る能力がありました。

「一つ一つは小さなピエゾですが、実はすごい力持ちなのです。」

そのお話は次回で。

 (文中にある特定企業を指す「社名」は、極力当時の社名で表記しております。現在の社名とは異なる企業があることをお断りします。)

 【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan

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